落下試験機の有効性について

落下試験とは、物体(供試品)を自由落下させる「単純」な試験であることから、特に軽量な供試品であれば、人が手で落下させて評価される場合も散見されます。

ここで、あらゆる試験において重要なことは、いつ、だれが、何回行っても同じ環境を再現できることにあります。

人手で落下させる場合、どうしても供試品の落下姿勢が不安定になってしまうことから、試験結果にばらつきが生じることが知られています。これにより、落下試験で誤った合否判定をしてしまったり、落下破損の対策を正しく評価できないことなどが考えられます。

以下の動画は、同じ供試品に対し、人が手で落下させたときと、落下試験機を用いた落下試験において、3回繰り返し落下させたときの供試品の落下姿勢を、高速度カメラで撮影したものです。

これにより、人手による落下では試験毎に供試品の落下姿勢にばらつきがあるのに対し、落下試験機を用いることで、3回ともほぼ同じ姿勢で床面に落下できることが確認できます。